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カナダでのスマートコミュニティ実証事業開始のお知らせ2015年11月24日

田淵電機株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:貝方士利浩)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で取り組んでいる、カナダ・オンタリオ州オシャワ市におけるスマートコミュニティ実証事業におきまして、本年11月20日(現地時間)、太陽光パネル・蓄電池併用のパワーコンディショナ実証運転を開始しましたので、お知らせいたします。
本事業は、オシャワ市とオシャワ電力(OPUC※)との合意に基づくものです。市内30戸の家庭に太陽光パネルと蓄電池を1台で制御可能なハイブリッドパワーコンディショナを設置し、2016年度末まで、停電時における非常用電源としての活用及び系統安定化を検証します。同時に、世界の他地域への展開を狙ったビジネスモデルの構築を図ります。


<実証事業の概要>

オシャワ市では、凍害等により年間を通じて200回を超える停電が発生しており、安定的な電力供給が大きな課題となっています。この課題を解決するソリューションとして、当社とNEDO、オシャワ市及びOPUCは共同で、太陽光パネルと蓄電池を備えたハイブリッドパワーコンディショナを市内30戸の家庭に設置し、停電など非常時に各家庭の自立性を高めるとともに、電力会社による系統への遠隔出力制御を行うことでより高度な系統安定化を実現するシステムの実証を行います。

本年7月17日のオシャワ市及びOPUCとの基本協定書(MOU)の締結以降、本システムを設置して実証を行う家庭を募集してきましたが、200件を超える応募があり、本実証に対する関心の高さがうかがえます。今後は、2015年度内に全30戸に対してシステム設置を完了させ、2016年度末までの約1年間、検証を実施します。検証内容としては、実証システムの性能評価及びビジネス性の評価を行います。

実証システムの性能評価では、太陽電池の出力、蓄電池の充放電状態、各家庭の消費電力を測定し検証することで、オシャワ市における最適な太陽電池容量や蓄電池容量を見極めます。また、停電時における非常用電源としての利用および、深夜電力を蓄電池に充電し日中に放電利用するピークシフトを考慮した蓄電池の充放電制御等の最適なシステム運転方法の確立を図ります。

ビジネス性の評価では、個々に設置するシステムは各家庭の所有物としてではなく、電力会社のネットワークの一部として電力会社が一括購入し各家庭へリースすることで、各家庭及び電力会社の双方にとってメリットのあるビジネスモデルを構築してまいります。
(※)OPUC:Oshawa Power and Utilities Corporation

<本事業における機器・システムの設置・接続イメージ>
NEDO_release_151124.png

※本実証実験においてはハイブリッドパワーコンディショナを屋内に設置しています

<運転開始式>
本事業の開始に合わせて、11月20日(現地時間)にオシャワ市にて運転開始式を執り行いました。式典には、NEDOの渡邉誠理事、オシャワ市のNester Pidwerbecki副市長、OPUCのRon Stewart会長、当社の貝方士社長ら関係者に加えて、本事業に参加している住民の皆様が出席しました。

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